今やご年配の方々の間でも、手離せなくなっているスマートフォン(以下、スマホ)。気づくと1日中使っていることも多いのではないでしょうか。今回は、スマホ利用がもたらす脳疲労と、その対策について取り上げました。
生活を便利にしてくれるスマホですが、使いすぎてしまうと身体に負担をかけ、さまざまな症状がでることがあります。記憶力や集中力、言語力の低下がみられたり、メンタルが不安定になったりしたときは注意が必要です。
その原因として考えられるのが、次のようなこと。
- スマホ利用によってリアルなコミュニケーションが減ることで、脳に与える刺激も低下して活性化しにくくなる
- スマホの過度な情報にふれすぎることで、脳が疲労する
- スマホのブルーライトによる影響で、睡眠不足につながる
これらが身体へのダメージの原因として挙げられます。特に、インターネット上のコミュニケーションは、孤独感やメンタルの不調につながりやすいとの専門家の指摘もあり、スマホを使うほどに情緒不安定になる場合もあります。
これらの症状が認知症と似ているとされ、正式な病名ではないものの、「スマホ認知症」と呼ぶこともあります。
下記の症状は、スマホ認知症でみられる症状であり、該当する項目が多いほど脳へのダメージも大きいといえます。
- □ 物忘れが増えた
- □ すぐに感情的になってしまう
- □ 寝るぎりぎりまでスマホを使っている
- □ 数日前の行動を思い出せない
- □ 道を覚えられない
- □ いろいろなことにやる気がでない
- □ 何をやるにも時間がかかる
- □ 漢字や単語が思い出せない
脳へのダメージを軽減させるためには、次のような習慣を心がけてみましょう。
デジタルデトックスを取り入れる
デジタルデトックスとは、意識的にスマホやタブレットなどの使用を控えて、脳と心を休ませる取り組みのこと。特に、寝る前は脳や目への悪影響もあるので、寝室ではスマホを触らないようにしてはいかがでしょうか。
人と直にコミュニケーションをとる
スマホでのコミュニケーションよりも、直に人と会って話したり、同じ趣味を楽しんだり、リアルなコミュニケーションをとるのが大切。人と会う予定がないときも、散歩や買い物に行くなど外出する機会を増やしましょう。
まずは自分の頭で考えてみる
ふと疑問に思ったことは、いきなりスマホで調べるのではなく、まずは自分の頭で考える癖をつけることがポイント。たとえ答えに辿りつかなくても、考える過程そのものが脳の活性化につながります。言葉や単語、絵などを手で書いてみるのも、脳によい刺激を与えます。
スマホの使いすぎをコントロールできるようになれば、スマホで小説や漫画を読んだり、歩くためのゲームアプリを入れたり、楽しいと思える時間をもつことは悪いことではありません。実生活でのスマホの使いすぎに注意しながら、心身を健やかに保ちましょう。
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